「投資」と聞くと、多くの人は「お金が増える」「将来が安定する」といった明るいイメージを思い浮かべるかもしれません。しかし、現実には投資で失敗する人も少なくありません。

特に初心者や準備不足のままスタートしてしまった人にとって、投資の世界は時に厳しい現実を突きつけます。

しかしあまり臆病になりすぎてもいけません。

リスクを取らなければ何も得ることはできないからです。それは投資だけの話ではありません。

この記事では、投資で失敗する人の傾向や習慣、初心者が陥りやすい失敗例、そしてそこからどう立ち直るか。

さらには失敗しないための戦略を詳しく解説していきます。

僕自身、投資経験者であり、現在でも投資家として活動をしているので参考になるかと思います。

投資で失敗する人の割合は?

初めに、投資で失敗といっても、実際にはどれくらいの人が投資で失敗しているのでしょうか?

金融庁が公表しているデータによると、運用益がプラスとなっている人の割合は8割です。
元本割れを失敗と定義するなら、失敗している人の割合は2割ということになります。

しかし、このデータは投資商品やその手法によって大きく変わってきます。長期で投資をするのか、短期でトレードをするのか、FXなのか、NISAなのか。

特に株式投資やFXなど、価格変動の大きい商品に手を出した人ほど損失リスクが高くなる傾向があります。

また、米国の調査では、個人投資家の約80%が長期的には市場平均に勝てないとも言われており、プロでさえ常に利益を出し続けるのは難しい世界です。この数字からも、投資が「簡単に稼げる手段」ではないことがわかります。

投資で成功する確率はどれくらい?

一方で、投資で成功する人も確実に存在します。

長期目線で安定した資産運用をしている人たちは、年利5〜7%程度のリターンを積み重ね、着実に資産を増やしています。

成功の鍵は「一攫千金を狙わないこと」です。

短期間で大きな利益を得ようとすると、リスクも大きくなり、失敗につながりやすくなります。逆に、長期的な視点でコツコツ積立投資を行い、複利の力を活かすことで、多くの人が資産形成に成功しています。

しかし、逆にビビりすぎて大きく賭けられないというのも耳にします。
チャンスが来たら大胆に勝負をする。メリハリが大切です。

資産運用で失敗する人の特徴とは?

資産運用で失敗する人には共通するいくつかの特徴があります。

  1. 知識不足・情報不足
     とりあえず始めたけど、商品の内容をよく理解していなかったという人は多いです。特に初心者ほど、広告や口コミを鵜呑みにして投資先を選びがちです。
  2. 感情に流されやすい
     株価が下がった途端に焦って売ってしまったり、逆に話題の銘柄に飛びついて高値掴みしたりと、冷静な判断ができないことが失敗の原因になります。
  3. リスクとリターンのバランスが取れていない
     自分の許容リスクを超えた商品に手を出してしまうことで、損失が大きくなるパターンも少なくありません。
  4. ルールを決めていない
    投資やトレードのルールを決めていないと感情で取引をしてしまいます。そうなると感情がピークになったときにやけくそになって大金をつぎ込み一晩で破産するという可能性が出てきます。
  5. 頻繁に売買をする
     チャートが動いていないのに頻繁に売買するのは、売買そのものが楽しくなっちゃっている証拠です。ポチポチトレードはやめて根拠のある取引を心がけましょう。

失敗しがちな投資家の悪い習慣

投資で失敗する人にはいくつか共通点があります。
あなたは当てはまっていませんか?

以下のような悪習慣が投資の失敗を招いています。

  • 情報収集を怠る
     最新の経済状況や企業の業績を把握せずに売買を繰り返すのは非常に危険です。
  • タイミングを常に気にしすぎる
     「今が買い時か?売り時か?」に過度に敏感になり、短期的な値動きに振り回されるのは、長期的な投資に向きません。
  • 一つの資産に集中する
     分散投資を怠り、特定の銘柄やセクターに集中投資してしまうと、一度の失敗で資産が大きく減ってしまうことがあります。
  • 「他人が儲けているから自分も」という思考
     SNSやネットの成功談に踊らされて、自分の判断軸を見失ってしまうのも失敗の元です。
  • 短期間で売却
    下がるのが怖くて少しの利益で売却してしまうのも、損小利大の考え方に反します。

初心者が陥りがちな失敗例

また自分で調べずによくわからないまま投資をすると失敗する例も多いです。

1. 「よくわからないけど儲かるらしい」と始めた仮想通貨投資

ある20代会社員は、SNSで「〇〇コインが10倍になる!」という情報を見て、勢いで50万円を投資。しかし、その後急落し、わずか数週間で半分以下に。本人は「そもそも仕組みも知らなかった」と後悔していました。

2. タイミング狙いすぎて買い時を逃す

株価が上昇していたA社の株。「もっと下がったら買おう」と様子を見ていたが、その後さらに値上がりし、結果的に買えずじまいに。結局、安値で買うことばかりにとらわれ、チャンスを逃すケースです。

3. 信用取引で一発逆転を狙って大失敗

30代男性が信用取引でレバレッジをかけて投資。最初はうまくいったものの、ある日相場が急落し、追証(追加保証金)が発生。資産の大半を失ってしまいました。特に初心者がリスク管理を怠るとこうした事態に陥りやすいです。

貯蓄ゼロからの復活:実話に学ぶ教訓

一方で貯蓄ゼロから大逆転したケースもあります。

ケース:派遣社員から資産形成に成功した女性の例

ある40代男性会社員は、30代の頃に投資詐欺に遭い、貯金をほとんど失いました。その後、派遣社員としてコツコツ働きながら、節約と勉強を重ねて数年かけて再スタート。

勉強の甲斐あってか徐々に口座残高は増え再スタートから3年後には1000万円以上の資産を築くことに成功。

失敗しないための戦略とは?

失敗するのは怖いです。ではどうすれば失敗しないで済むのでしょうか。

私が思うに、失敗は「自分の力ではどうしようもない失敗(不可抗力)」と「自分の判断や行動によって引き起こした失敗(自責)」の二つがあります。

前者は運の要素です。もし不可抗力により失敗してしまった場合は運がなかったんだと受け入れて、気を取り直し再チャレンジするしかありません。

一方で自分の判断ミスによる失敗は、戦略ミスということになります。

どうすれば正しい戦略で戦えるでしょうか。

1. ルールを明確にする

自分なりにルールを作って投資することが自分自身を失敗から遠ざけるのに必要なことです。

ルールのない取引は感情になります。感情的なトレードをすれば負けは避けては通れないでしょう。

2. 少額から始める

「投資は怖い」と感じる人ほど、まずは少額で経験を積むことが重要です。

たとえば、つみたてNISAなら月100円から始められる商品もあります。小さな成功体験を積み重ねることで、自然と投資リテラシーも向上します。

初めは少額で、慣れてきたら少しずつ金額を上げるのがセオリーです。

3. 分散投資を心がける

「卵は一つのカゴに盛るな」という格言の通り、投資先は複数に分散するのが基本です。

国内外の株式・債券・リート(不動産投資信託)など、バランスよく組み合わせることで、リスクを軽減できます。

4. 自動積立で「習慣化」する

感情に左右されない投資をするためには、毎月決まった金額を自動で積み立てるのが効果的です。価格が高いときには少なく、安いときには多く買える「ドルコスト平均法」は、長期投資において大きな武器となります。

5. 定期的に見直し、自己成長につなげる

投資は「やって終わり」ではありません。年に1〜2回はポートフォリオを見直し、資産配分が偏っていないか、目標に対して進捗があるか確認しましょう。また、相場の動きや経済情勢についての情報を日常的にチェックする習慣も大切です。

まとめ

投資で成功する人と失敗する人の差は、「情報と習慣」にあります。焦らず、無理をせず、長期的視点で地道に取り組むことが何よりの成功への近道です。

たとえ一度失敗しても、そこから学び、立て直すことができます。重要なのは「諦めないこと」と「学び続けること」。

あなた自身のペースで、未来の安心と豊かさを築いていきましょう。

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