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「投資に興味はあるけど何から始めればいいか分からない」という初心者の方にとって、2025年は資産運用をスタートする絶好のタイミングです。
というのも、2024年に導入された新NISAをきっかけに投資家デビューした人が非常に増えており、その流れが今後も続くと見られているからです。
事実、フィデリティ社の1万人アンケートでは、新しく投資を始めた人の6割超が「新NISAの開始」がきっかけと回答しています。
また、新NISA開始後の半年間で約300万ものNISA口座が新規開設されており、個人マネーが一気に投資市場に流入しました。
時代に取り残されないよう、まだ投資未経験の方も2025年から資産運用を始めることをお勧めします。
本記事では、初心者~中級者向けに新NISAとiDeCoを活用した賢い始め方を解説し、人気のインデックス投資で無理なく運用を続けるコツをご紹介します。
新NISAを使った投資デビューの始め方とポイント
新NISAは初心者にとって最も取り組みやすい投資制度です。
非課税で運用できる枠が大幅に拡充されているため、少額からスタートしても利益に税金がかからず、効率的に資産形成を行えます。
まずは口座開設から
まずは証券会社や銀行でNISA口座を開設しましょう。
ネット証券であればオンラインで手続きが完結し、数週間程度で口座開設が完了します(マイナンバーカード等の本人確認書類が必要です)。
口座開設後、「つみたて投資枠」(積立専用枠)と「成長投資枠」(個別株やETFも購入できる枠)を使って投資を始めますが、初心者には毎月コツコツ積み立てる方法がおすすめ。
例えば、新NISAのつみたて投資枠を利用して毎月1万円から投資信託を買い付けることで、時間分散しながら無理なく運用できます。商品選びに迷ったら、後述するインデックスファンドから始めると良いでしょう。
新NISAのメリット
新NISAのメリットは何と言っても運用益・配当が非課税になることです。
通常20%ほど課税される利益が丸ごと手元に残るため、長期運用では大きな差が生まれます。また非課税期間が無期限なので、「◯年で制度終了」といった心配もありません。途中で売却しても非課税投資枠が復活するため、ライフイベントに合わせた出金・再投資も柔軟にできます。
余剰資金を投資する
初心者の方は、まず生活防衛資金(数ヶ月分の生活費)を確保した上で余裕資金を投資に回すことが大切です。
少額でも新NISAで運用を始めることで、市場の値動きに慣れ、投資の仕組みを実践的に学ぶことができます。最初は分からないことも多いですが、本やネット記事で勉強しつつ、実際に運用しながら慣れていくのが上達への近道です。
iDeCoで老後資金を賢く準備:制度の活用方法
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、老後のための資産形成に特化した優遇制度です。
毎月一定額を拠出して60歳以降に受け取る年金を作るしくみで、掛金は全額が所得控除となり節税効果が非常に大きいのが特徴です。
特に20~30代のうちからiDeCoを始めれば、運用期間が長い分だけ複利効果で資産を大きく増やせる可能性があります。
iDeCoの始め方
iDeCoを利用するには、証券会社や銀行等で専用のiDeCo口座を開設し、拠出額と運用商品を決めます。
職業(自営業、会社員、公務員など)によって毎月拠出できる上限額が異なりますが、例えば会社員(企業年金なし)なら月2万3千円、公務員や企業年金ありの会社員なら月1万2千円が上限でした。しかし2024年12月から法改正があり、公務員や企業年金加入者の上限額は月2万円に引き上げられました。
これにより会社員・公務員の方でも以前より多くiDeCoで積み立てできるようになり、節税メリットも拡大しています。
iDeCoを最大限に利用するために
iDeCoの賢い活用ポイントは、無理のない範囲で満額拠出することです。
掛金は所得から控除されるため、拠出額が多いほど税金の戻り(節税額)が増えます。
例えば年収500万円の会社員が月2万円(年間24万円)をiDeCo拠出すれば、所得税・住民税で年間約5~6万円程度の節税になるケースもあります。これは運用益とは別に確実に得られるリターンと言えます。
ただし、iDeCoは原則60歳まで資金を引き出せない点に注意が必要です。
したがって、生活資金や緊急予備資金は別途確保し、「このお金は老後まで使わない」という余裕資金で拠出することが大前提になります。
NISAと比べて資金の流動性が低い分、節税メリットが大きい制度ですので、長期の資金計画を立てて活用しましょう。
運用商品
運用商品は、iDeCoもNISAと同様に投資信託(インデックス型・バランス型など)や定期預金から選べます。
初心者には元本確保型の定期預金も選択肢ですが、長期運用前提ならインデックス型の投資信託で積極運用する方が老後資金を効率よく増やせるでしょう。
税制優遇と長期運用を組み合わせたiDeCoは、「時間を味方につけて資産を殖やす」王道の方法です。老後の安心のためにも、働いて収入があるうちに少しずつでも積み立てを始めてみてください。
初心者におすすめのインデックス投資でコツコツ資産運用
インデックス投資は、投資初心者が最初に取り組む方法として特におすすめです。
個別株の売買は難易度が高くリスクもありますが、インデックスファンドなら市場全体に分散投資するため値動きが安定しやすく、専門知識がなくても始めやすいメリットがあります。
実際、新NISAで投資されている商品でも外国株式型のインデックスファンドが31%とトップであり、多くの人がインデックス投資を選択しています。
具体的には、米国株インデックス(S&P500連動型)や全世界株式インデックスなどが人気で、低コストかつ長期成長が期待できる商品として定番化しています。
投資信託なら毎月数千円から積み立て可能で、NISAやiDeCoの枠内でコツコツ買い増していくことで大きな資産を育てることも夢ではありません。
成功の秘訣
インデックス投資を成功させるコツは、長期目線で続けることです。株式市場は短期的には上下しますが、長期では経済成長とともに拡大傾向にあります。
長期の株価チャートに目を向ければ、市場の一時的な下落に慌てず「安く買うチャンス」と捉えることが重要だと分かります。実際、金融リテラシーが高い投資家ほど相場急落時に冷静に買い増しを行い、リテラシーが低い層は怖くなって売却してしまうという傾向も指摘されています。
初心者の方も、積立投資を続けるうちに相場変動に慣れ、メンタル面でも成長できるでしょう。
ポイントは、一喜一憂せず「ほったらかし」ぐらいの気持ちで続けることです。
今すぐ始めよう
具体的な始め方としては、NISAやiDeCoの口座で**「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「楽天・全世界株式インデックス」**など評判の良い低コスト投信を選び、毎月一定額を自動積立設定してしまう方法があります。
一度設定してしまえば、あとは放っておいても自動で買い付けが続きます。
半年~一年に一度、自分のポートフォリオの状況を確認し、必要に応じてリバランス(配分調整)する程度で十分です。
情報収集も大切ですが、途中で商品を乗り換えたり売買を頻繁にしたりするとタイミングを誤るリスクがあります。シンプルな投資法を継続することが、初心者にとっては最善策と言えるでしょう。
まとめ:無理なく始めて長く続けることが成功への近道
資産運用初心者が2025年に押さえておきたいポイントは、優遇制度をフル活用しながら、リスクを抑えた長期投資を実践することです。
新NISAで非課税投資を始め、iDeCoで老後資金をコツコツ積み立てる。運用商品には実績のあるインデックスファンドを中心に据え、時間分散・長期継続に徹する。この王道パターンが、多くの先輩投資家たちも実践している堅実な方法です。
最後に、資産運用では**「継続は力なり」という言葉が当てはまります。毎月の積立額は小さくても構いません。大切なのは市場から退場しないこと、つまり続けることです。短期的な損益に一喜一憂せず、5年後10年後といった長いスパンで自分の資産の成長を見守りましょう。幸い、新NISAやiDeCoといった制度の後押しもあり、日本でも投資を取り巻く環境は整いつつあります。
これから投資を始める方は、ぜひこの記事を参考に、無理のない範囲で一歩踏み出してみてください。
将来の自分のために、そして経済的な安心を得るために、今日から少しずつ資産形成をスタートさせましょう。あなたの投資デビューと長期的な成功を応援しています。